スキーが人気の理由はスキーバスにあります。これは、交通網の発達とともにスキーバスが増えていったことに関係しています。スキーバスは、歴史が古く1960年代には既にありました。ただ、当時は高速道路があまりなかったため、現在のように高速道路を使って現地に向かうよりも、国道を使って現地に向かう方が多かったのです。
1970年代になると高速道路が増えていきますが、それでも東北方面や上越方面の交通網はまだ発展の途中でした。1980年代になると東北方面や上越方面もようやく高速道路が完成してきます。やがて、日本の景気も最高潮に上がり、人々の娯楽熱はさらに熱くなりました。これによりスキー熱もかなり上がり、スキーの全盛期を迎えることになります。
1990年代には、不景気のあおりを受けて、いままでのスキーバスの傾向が変わってきました。参入規制のせいでスキーバスの数はそれほど増えていませんが、景気が後退したことで価格競争が起こり始めたのです。価格競争は、かなり激化していきます。価格競争に拍車をかけたのは2000年代初期の参入規制の撤廃です。
これによりバス会社が増え始め自由にバスでスキーツアーを企画する会社が増えました。価格も首都圏から長野県や群馬県までなら往復で5000円代のところも増えていきました。ただ、価格を安くしすぎると運転手の人件費が少なくなりますので、問題が生じてきます。現在は、価格だけでなくサービスの向上も図っています。